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2024.2.28 07:00ゴー宣道場

アニオリと言うひとつの文化、実写化もまた然り

本日は、読者投稿からの掲載です!

 


 

皆さん、こんにちは♪よしりん先生の一読者のダグドラえもんと申します(^^ゞ。

先日は、「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子先生の自殺の件から、漫画&アニメの実写化や原作付きアニメのアニメオリジナル(略してアニオリ)設定並びに展開等に不満を持つ原作至上主義者の人達がTwitter上で「実写化もう止めろ!!」とか「アニオリ不要論」とかの声が大きくなったり、また「セクシー田中さん」の版権を持っている小学館に対しても、
『「名探偵コナン」のアニメを撤退させろ!!』
と訴える報道があったりもしました。
『「コナンを撤退させろ」セクシー田中さん・作者死去めぐる日テレの“逃げ対応”に、小学館に英断迫る声(週刊女性PRIME)』

このニュースについては、私も僭越ながら世界のゴー宣ファンサイトにも投稿させて頂きました。カレーさん、ご採用とコメントまで頂き誠にありがとうございますm(__)m。『小学館に「コナンを撤退させろ」と訴える暴論』

確かに、原作が一番というその人達の気持ちも解りますし、事実最近では原作付きアニメでは「鬼滅の刃」等の様に半年以上置いての1~2クールのみのシーズン制で原作を忠実に再現・アニオリは1話位のみで少しの場面のみアニオリエピソードを入れる…と言う手法が主流となってきてますから、「アニオリ不要論」が盛り上がりつつあるのも無理ない事でしょう。

ただ、「アニオリはもう要らない、原作話のみor原作者監修のアニオリのみ許す!!」と決めつける前に、ちょっと一息ついてアニオリについて考えてみませんか?
まず、アニオリと言っても設定や展開や効果等の色んなケースがありますので、ココでその「名探偵コナン」や他のアニメを例にケースを出してみましょう♪

CASE1・原作エピソードの繋ぎだけではないアニオリ
基本的に、アニオリでは原作エピソードの繋ぎと世界観を大きく広げる役割があり、特に「コナン」では通常のアニオリ1話完結~前後編や毎年4月に上映される完全アニオリストーリーの劇場版だけではなく、ほぼ毎年日本各地で開催されるミステリツアーと連動してのミステリーツアー前後編で、ご当地観光スポット&グルメの紹介等による経済効果にも繋がったりもします♪

CASE2・原作とはまた異なる展開と結末で楽しめるアニオリ
また、アニオリにも中盤から原作とは異なる展開と結末で、ファンにとっても新たな解釈と世界観の広がりを時には楽しませ時には考えさせられるケースもあったりもします。「コナン」でも、初期の原作エピソードでは黒の組織に殺される結末の犯人が黒の組織とは無関係の別の事件になって犯人も無事に逮捕される…と言ったケースもあったりもします。

CASE3・原作にないキャラや設定等で深みが出るアニオリ
他にも、原作には登場しないキャラや設定等をアニオリで出して人気が出るケースも多く、「コナン」でも高木刑事や白鳥警部や千葉刑事等が該当しており、特に高木刑事はグッズにもなる程の人気も出ていたりもします(^_^)b。

CASE4・原作とは完全に別ストーリーで最初から展開されるアニオリ
更に、原作付きアニメでも1話のみ原作通りだけor最初から原作とは完全に異なるストーリーになるケースもあり、主に「コロコロコミック」のホビー系アニメや「ガンガン」や「なかよし」や「ちゃお」等の月刊漫画誌のアニメでその手法が取られて人気アニメも出るケースもあったりもします(例としては、90年代アニメ版の「美少女戦士セーラームーン」シリーズがソレに当たりますね♪)。

CASE5・原作終了後も後日談や続編が作られるアニオリ
アニオリにも、原作が終了してもアニメスタッフによる後日談や続編がアニメ化されるケースもあり、特に「遊戯王デュエルモンスターズ」の場合は、原作終了後の続編として主人公交代で「遊戯王デュエルモンスターズGX」が制作されてそちらも大ヒットし、その後は主人公や世界観を替えて現在の「遊戯王ゴーラッシュ!!」まで続いていたりもします♪

CASE6・クリエイターの表現の成長と幅の広がりを見せるアニオリ
そして、何と言ってもアニオリには、現在も第一線で活躍されている様々なクリエイターの方々による表現の成長と幅の広がりを魅せてくれるケースがいっぱいありますっo(^-^)o。勿論「コナン」でも様々な有名なクリエイターの方々が他のアニメでもアニオリを創られておりますが、そのクリエイターの中でも特にミステリー小説家の辻真先先生によるモノクロ版「サイボーグ009」のアニオリ話の「太平洋の亡霊」は戦争と平和を考えさせられる名作として名高いのでオススメです(^^ゞ。

CASE7・経済効果にも貢献するアニオリ
でもって、上記の「コナン」のミステリーツアーのご当地巡り等に限らず、「GX」以降の遊戯王シリーズのカードデュエルの大ヒット化等による経済効果にも多大に貢献した事実も決して忘れてはならないと断言しますっ!!

…と以上の様に、アニオリによって文化面でも経済面でも、そして表現の自由の面でも大いに形成され深みも出てきたと言える事なんですo(^-^)o。
そして、コレは実写化にも同様の事が言えます。古くは、実写映画版「サザエさん」シリーズから、現在では「るろうに剣心」や「Always三丁目の夕日」シリーズ等の大ヒット作もありますし、「仮面ライダー」や「秘密戦隊ゴレンジャー」もまた実写化したお陰で現在に至るまでこうして長く続いておりますからね(^^ゞ。

今後もアニオリや実写化も時代に合わせて方法も変わるとは思いますし、上記の「鬼滅の刃」等みたく原作に忠実に再現される名作もまた多くなるでしょう。
ただ一つ言える事は、アニオリも実写化も明らかにひとつの大きな文化を形成しており、そしてコレからもソレを心から寛大に楽しむなり原作との違いを楽しむなり割り切って楽しむなりの気持ちを持って、決して絶やさずに続けて欲しいと言う事だったりもします(^_^)b。
だって、アニオリも実写化も夢も楽しさもいっぱい詰まったおもちゃ箱な魅力がありますからねo(^-^)o。

そして、最後にもうひとつ……冒頭の「セクシー田中さん」の件に便乗してアニオリ&実写化不要論を唱える原作原理至上主義者の方々に一言。
原作に忠実に再現して欲しいと言う気持ちもソレは大事でしょう。だが、ソレが行き過ぎると若手からベテランまでの全てのクリエイターの方々による表現の自由と成長と原作世界の広がりの阻害、更にはキャンセルカルチャーや、経済発展の阻害にも繋がって巡り巡って文化をも破壊しかねない紙一重だと言う事も、どうか忘れないでください…(>_<)!!
私は、アニオリも実写化も普通にアリで楽しめる文化を後世にもずっと残したいですから!!

 

 


 

 

古い例ですが、梶原一騎原作の『タイガーマスク』などは、原作よりもアニオリの最終回の方が傑作だというのは、知ってる人ならほとんど全員一致で思うでしょうし、それぞれいろんなケースがあるものです。
それなのに、今回の騒動に便乗して「ドラマ化・アニメ化は原作に忠実でなければ許されない!」という意見しか言えないようになっているのは全く異常な事態だし、それは確かに表現・文化の自殺行為になりかねないと思います。(時浦)

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